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鳴しろ信者である管理人の萌え吐き出し場&問わず語り。
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ここのところの悩みを解決すべくここ数週間、娘たちの習い事中、そこの近くの本屋でユリイカの立ち読みをしていた私です。荒療治ってヤツです。逃げてたものに向かい合えば何か打開できるんじゃないかと思ったものですから。ようやくざっとですが藤田先生関係の記事を読破することができました。本当にざっとですし、基本『からくりサーカス』という単語を見つけては重点的に読むでしたから本当に読破なのか?と訊かれたら甚だ疑問です(苦笑)。


で、私の感想は以下に終始しました。








インタビューにて「『からくりサーカス』は主人公が3人いますよね」的な問いを受けての藤田先生の言葉(手元にないのでこんなニュアンスだと思ってくれればOk)、
「『うしおととら』で出来なかった大人の恋愛を描きたかった」
「潮が中学生である程度完成されていたので次は少年の成長していく姿を描いてみたいと思った」
これはガイドブックにもありました部分。
で、私がどうにも煮え切らない気持ちにさせられたのが次の部分。
「マサルという主人公がいたのに他の視点で物語を始めてしまったことで回らなくなった物語を本来の視点に戻すためその後は流れの修正をしていくことになってしまった」


修正って…あんまりなお言葉。


その時ね、ポロリと何かが目から落ちました。


『からくりサーカス』は皆さんご存じの通り、鳴海の視点から物語が始まります。そのために読者は鳴海目線で物語を追っていくことになります。少年漫画であるからには女のしろがねがメインではない、初期勝はヘタレている。最初の時点での主人公が鳴海だと思うのには他にも充分な要素はあります。
で、勝編を経て3人がうまく噛み合わないために鳴海は一時退場をさせられたわけです。ガイドブックではそう仰っていた藤田先生でしたが、今回のインタ ビューで本音が出ましたね。
要するに、「3人が噛み合わない」のが問題なのではなくて、「鳴海がいたら勝の出番がない」のが問題だったわけです。


「鳴海は言いっぱなし、勝は言われっぱなし」、それのどこに問題があるんだろうってずっと思ってました。鳴海が物語を引っ張っている以上、それのどこがいけないんだろうって。主人公3人が噛み合ってないのは藤田先生の中だけだったと思うのですよ。申し訳ないですが、現連載の主人公パーティと比べるのが嫌なくらい特に違和感ないですよ?
結局、先生の中では勝を主軸にした大筋があって勝の成長を描きたい、それが一番目。「大恋愛漫画」は二番目。でも鳴海がいたら言わせたい熱いセリフや展開、戦いなどを勝に回すことなくひとりでこなしてしまう、肝心の勝の出番がない。で、鳴海を退場させ、サーカス編がスタート。勝主軸に第一次軌道修正をします。 鳴海を復活させることは決まっていたから後にからくり編がスタート。で、やはり鳴海が出てくるとサーカス編がかすんでしまうわけです。藤田漫画ですもの、 主人公は原稿から飛び出すぐらいに勢いよく戦ってナンボなんですよね。せっかく修正した軌道がまたしても外れてしまう。で、ピークを迎えたサハラを後に鳴海はまた本筋から追いやられます。しかもできるだけ遠くに追いやりたいのでミスリードのオマケ付き。
そうして始まる黒賀村。第二次軌道修正の始まり。


ウィ キの『からくりサーカス』でも勝は「本編の主人公」って書かれてましたから、鳴海のポジションは分かっていたつもりですが、「鳴海が牽引した部分は修正すべき部分」だと作者が認識していたとはね…いやはや何とも。
作者が動かしたいのは勝、でも鳴海が勝手に動いてしまう。それって「キャラが勝手に動いてし まう」という好循環を指す状態なのではないのかしら?なんて思ったりもするのですが、藤田先生には思惑外れだったようです。裏を返せばそれだけ鳴海が活きのいいキャラだったのでしょう。鳴海は考えるよりも先に身体が動くタイプ、勝は機転で身体能力を補う頭脳派、そういう棲み分けができていたし、読者には藤田漫画の主人公は肉体労働ができるというすり込みが『うしとら』でされてしまっている以上仕方ないと思うのだけど…。
そしてなされたのが、勝を鳴海と同じ土俵 に立たせるための過剰なテコ入れ。


敵キャラの強さがインフレを起こしてますからね、ただの生身の小学生ってだけでは読者の気を引けないと考えたのかもしれません。正直、勝には記憶力を生かして短期間で人形繰りをマスターしたって設定だけで充分だったと思うのです。『からくりの君』の蘭菊がいい例ですが、小柄で非力な娘さんでも人形を効果的に操ることで破格に強くなり無敵になる、それが人形繰りの利点だったはずです。しろがね譲りの人形繰り技術と、鳴海譲りの心と、サーカス芸で培った身体スキル。これでいいじゃないですか?
でも鳴海は中国拳法の達人な上に『生命の水』でドーピングしてますからね、それと肩を並べるためにモンスター級の頭脳以外に、剣術と分解と人形繰りのスキルがほぼ同時に追加されます。それを操る素地作りのためにオリンピック選手並みの強化特訓が行われます。
そうしてスーパー小学生が出来上がりました!その間、鳴海としろがねはカヤの外です。今度は先生の思惑通りです。無事、軌道修正は終了しました。やたらスケールのでかいラストダンジョンでラスボスと失恋談義して幕は下りました。


先生が描きたかった「少年の成長譚」ってものが本筋なのは分かる。分かるけれど活きのいいキャラを押し殺してまでこだわって物語を失速させるのはどうかと思う。まさに今の先生が指摘されている「キャラをストーリーに合わせている」という最大の見本。
先生の望んだ修正結果がアレなのかと思うと、心底、修正をかけなかった『からくりサーカス』ってのが惜しまれる。本編を再び3人視点に戻してくれていたらと思わずにはいられない。
そんなわけで藤田先生の中での鳴海の比重というものがよく分かりました。はい。
悩むのもバカバカしいことでした。先生の中では鳴海を作品後半活躍させる気はまるでなかったのですから。とにかく勝の成長する姿を描きたかったのですから。求めても、嘆いても仕方がなかったのです。そしていっそ、ここまでくると清々しい。
だから私は私で、私なりの修正をかけた『からくりサーカス』をこれまで通り逞しく妄想していこうと決意を固くしたのでした。
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なんかもう。
いろいろ悶々と作品を考察していた自分が馬鹿みたいに思えるインタビュー内容ですね。
自分視点の『からくり』が全否定された気分だわ。
私が作者の迷走だと思ってた部分が、藤田さん的には全て正しい結果に導くための修正事項だったなんてねえ(苦笑)。
過去に「鳴海の四肢喪失はしろがねに釣り合わせるため」などと仰ったこともある方ですから、鳴海に対しての想い入れはさほど強くないんだろうな、とは思ってたけど。

鳴海信者の自分にとっては不愉快この上ない記事だけど、『からくり』という作品に対する作者の最終結論としては、世間一般に受け入れられていくんでしょうね・・・。
何かもう脱力。

いろいろ思うところはあるけれど、ここで言うことではないので(笑)、とりあえず記事を要約して載せてくださった空さんに感謝します。

それから藤田先生には、「勝という絶対的主人公がいる中でも、鳴海としろがねというキャラを生み出して下さってありがとう」っていうのと同時に、「どうか今後は、もうこれ以上鳴海ファンの神経を逆撫でするような発言はしないでくださいね」と切にお願いしたいですね(苦笑)。
Posted by りる 2010.03.16 Tue 13:40 編集
逆に吹っ切れたかも。
勝が作者にとって如何に秘蔵ッ子だったかがよーく分かりました。勝に関してはお得意の『キャラをストーリーに合わせる』をしなかったわけですからね、鳴海を退場させて初期プロットを捨ててまで勝を生かした。よって4巻以降は後付け設定、修正の旅になるわけです。

こうなると…作者的には読者の反応をみて『からくりサーカス』という作品を面白くすることよりも、とにかく勝を成長させることの方が優先順位が上位だったってことで、本当に鳴海の苦心惨憺って何だったんだろうって思わざるを得ません。場を衝撃的にするためにダルマにされちゃってさぁ…映画『キャタピラー』の須永中尉を思うにつけ「鳴海の生身部分ってこんななんだよね」って痛々しくて堪らない(涙)。勝は悪役と血縁関係にさせるのが嫌で赤の他人にしてもらえたってのに(おかげで温くなったし)。

鳴海に作品を牽引させておきながら何故黒賀村?何故放置?
あのタイミングでどうして鳴海としろがねの話を掘り込まないのかと常々疑問に思ってましたが氷解しましたね…ノリノリで黒賀編を描いてたんですよ。
「勝ってこんなに魅力的なキャラなんだよ!鳴海よりも強くなるんだ!ほら、こんなこともできる!皆にもこんなにも愛されてるんだ!」
今の月光マンセーと全く同じですよ…テコ入れが過多なんです。それでコミックス3巻分ですから。かえって迷走だって思ってた方がマシだった。本気でアレをあのタイミングであの量がいいと思って描いてたって…。打ち切りが決まってエピを削らなくてはならなくなって、勝が姉妹を3人とも落とすラブ米は続行、鳴しろのエピを犠牲にしたって話も…今なら理解できました。

となると本編に入ってからは鳴海の視線にならないようにって作者がコントロールしようとした意図がハッキリしてきますよね。以前から神の手がよく見えてはいましたが。顔無しもフランに瓜二つのしろがねと銀に似ている鳴海が一緒にいるのは全く気にしないで、自分の分身のような勝にばかりちょっかいだして、これまで骨子に絡んでなかった勝を物語の真ん中に引っ張り込むのに夢中。鳴しろを『しろがね』なのに近辺に自動人形が表れていることにも気がつかないマヌケにして、勝は孤軍奮闘のヒーロー。
ちなみに本編唯一のイリノイ編もいらない、鳴海が出てればいいってものでもない。

このインタビューの内容って『魂』にも収録されてたりしたのかな?『魂』の存在をすっかり忘れてました。私、作者がこういうネタを後述してるかもしれないのが嫌で読んでないのですよ。彼の漫画道は熱いんだけど大いなる矛盾が潜んでて鳴海信者にはイタ過ぎる。今回みたいに鳴海視線で物語を始めたのは間違い、なんて言われると1-3巻がバイブルな私なんかにはショックがデカい。あの路線を作者がしくじったって思って描いてたってことでしょう?

読者のためって良く言うけど、あんまり読者のことは考えてないよね。実際、自分の描きたいように描いていけばいいと思うからそんなお為ごかしはいらないよ。『からくりサーカス』は描き切ったそうですし、私たちが何と言おうとその他大勢の藤田ファンの皆さんは満足しているでしょうから万事OKなのですよ。
2010.03.17 Wed 09:59
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