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鳴しろ信者である管理人の萌え吐き出し場&問わず語り。
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過去記事から。
当時、某板のからくりスレに現れたリアル金さんに衝撃を受けて書いたもの。





私の銀・金・フラン論(?)についてはどこかのSSの後書き、もしくはこのブログ上で既に書いていると思いますし、今後レビューでも改めて書くでしょうから 割愛です。某板に現れた金の方が仰るには、「金の想いを知っていたのに金を選ばなかったフランはひどい女だ」、「銀からカビたパンをもらっただけで求愛を 受けるなんてありえない」、「明らかな好意を見せていた金よりも直前まで下賎な女と蔑んでいた銀を普通は選ばない」等々、金寄りの考え方がどうこうより も、この人の恋愛感の方が心配になってしまうくらいなんですけれどもね。
この人のラブ・メソッドで行くと男女問わず、好意を示して自分に良くしてくれた相手から告白なりプロポーズをされたら受けないと鬼畜ということになります。恐ろしいです。人には好みがある、恋愛なんて理屈じゃない、なんてことは考慮か ら外されてしまうようです。だからこそ、金に感情移入ができるのでしょう。



で、この流れで思ったこと。
確かにね、15巻で鳴海が追体験した銀の記憶、あそこに描かれただけが銀とフランの交流と受け取る人がいた場合、確かにリアル金さんの仰ることも一理あるんですよね。
銀とフランのエピはカーニバルの後に起こった事柄のみです。あれひとつだけで結婚までなだれ込むってのにはいささかの強引さがありましょう。
ただ普通はね、銀とフランの表情だったり、時折インサートされるフランの笑顔だったりから、ふたりの感情の揺らぎや移ろいを読者は感じ取れると思うんで す。フランにはフランの銀を選択した理由があったのだろうな、とか、銀がフランの真の生活を知ったことでこれまでの価値観が劇的に変わってしまったこと、 逆に自分の考えを変えてしまったフランシーヌという女性をこれまでとは違う目で見始めているんだろうな、とか。



とすると出てくる言葉は【描写不足】と【脳内補完】です。
でも【描写不足】というのは今回に限っては当てはまらないんじゃないですかね。描写不足ってのはストーリー後半における鳴海の心理描写だったり、既に5巻分も連載されている新作において今だブレを見せる月打の設定だったり、「本当のことを言わない」という設定のためにどういう心積もりで条例執行に臨んでいる かまるで図れない主人k・・・いや、もうそれは置いておいてそういうものを言うのです。描写不足があると読者は脳内補完をしなくてはなりません。
とはいえ、銀・金・フランに脳内補完を発動したことはないですよ、いくら私でも。
あくまで私が書いているフラン回想は妄想ですから(笑)。



ガイドブックの年表を見ますとフランが金に拉致されるのは3人が出会った翌年となってます。拉致は5月の祭りの後ですから3人は少なくとも出会ってから半年間の期間を持ってます。藤田先生の中では彼らの関係がある一定の期間に育まれたものだという設定があったのでしょう。
半年あって接点がカーニバルのエピひとつってことは絶対にないですよ。恋慕の情っていうのは小さな小さな出来事、それもした方は覚えてないようなささやか な出来事、そういうものの積み重ねで膨らんでいくものだと思うのです。鳴海による銀回想、勝による金回想のようにエレによるフラン回想があれば銀にとって はとるに足らない、けれどフランにとっては忘れられないエピも見られたはずです。



限られたページ数の中で象徴的なエピソードをピックアップしたもの、それが鳴海の追体験した銀の記憶なんです。細かなエピまで回収できないことを普通の読者は暗黙の了解の内に受け入れているんですよね。
けれど悲しいかな、鳴海の回想を読む限り、出会ってから破局まで数日間しか経過してない印象を確かに受けます。そのせいでリアル金さんのような意見が出てくる。



ガイドブックの年表が正解として進めます。まず、最初にリンゴは秋~冬の食べ物です。出会った時にフランシーヌがリンゴを売っていたことから時期は【リンゴを食べる時期】、すなわち秋季以降に彼らは出会ったと思われます。そして彼らの付き合いは年を越えて翌年に持ち越されます。ここまではいいです。



問題は5月の祭りになってもフランシーヌがリンゴを売っていることなんです。



保存技術、保冷技術の進んだ現代においてのリンゴはオールシーズン食べることができる果物ですけれど、この当時には5月までリンゴを新鮮な状態で保つこと はありえない。現代日本だって春にリンゴを食べようと思ったら『蔵出しリンゴ』を食べることになります。春には春に旬を迎える果物がたくさんあります。な のに旬を外れたリンゴを買う気になるか、と言ったらならないと思うんですよ。保存技術が進んだとはいえ味は落ちますからね。200年前の5月のプラハに収 穫時期を迎えるリンゴがあるなら別ですよ?でも現実的でないと思うのです。



よって、シーズンの物である果物を売り続ける間は季節が動いてない印象を見るものに与えてしまいます。その他にも登場人物の衣装に季節感がないことも寒暖 の移り変わりがない印象を与えます。リンゴを売り続けるなら売り続けるで、服装で時間の移り変わりを示すことは出来たはずです。でもそれもない。
結果、彼らの恋愛は短期決戦で行われたように誤解されてしまう。実際、ガイドブックでそこまで確認しながら読むのは私がSSを書くための辻褄合わせが必要 だからです。普通は読みませんよ?ガイドブックだってどれだけの人が持っているかという話ですし、週間連載である以上漫画家はそのときそのときで読者を納 得させることが必要なんです。



後から「このときのこれは実はこうだった」と言われても受け入れられない読者っていらっしゃるのではないかと。私なんかは銀とフランが短期決戦で燃え上がった恋でもちっとも構わないんですけれどね。
銀とフランの愛は、後の鳴海とエレとの対比になってくる。ここでフランが求愛をしてくれるなら金でもよかった、なんて話になると、エレは勝でもよかったということになってしまう。フランの本心が曖昧なままの方がずっと問題なんですよ。そしてむしろ、非常に細かいことではありますが【5月のリンゴ】の描写の方がずっと悔しい。『マリーのアトリエ』の常若のリンゴだって9月から2月の間しか採取されないってのに。
藤田先生は男性ですからね・・・気づかないのも仕方のないのでしょう。藤田先生の作品は良くも悪くも男性目線の色が強いです。女性のブレインの影は見当たりませんね。



200年前のプラハの5月に出回ったリンゴの品種をご存知の方がいらっしゃったらお教えしてください。記事の訂正をいたします。

 

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